銀行の窓口で、資産運用商品の営業をしないといけないんだけど、なかなか実績が取れない…。
会話の中で商品の話をうまく切り出すにはどうすればいいんだろう…。
すぐに使えそうなセールストークやコツがあれば知りたい…。
と、思っている人のために記事を書きました。
こんにちは。ろっこりぃと申します。
高卒で地方銀行に就職して、金融商品の営業を8年間続けてきました。
私は営業しなければいけないことをほとんど知らない状態で入行し、1~2年目まではほとんど実績を上げていませんでした。
月に2~3回あげていた実績も上司に同席してもらい、ほとんど上司がお客さまに話をしてくれて、実績だけ少し分けてもらうような感じでした。
後輩やパートの人のほうが実績をあげている時もあり、
このままじゃ立場が無い…なんとかしないと…
と、思い、上司や同僚・後輩が実績をあげた時は、どんな会話の流れで営業したのか話を聞いたり、
保険会社の人にセールス話法を聞いたりしました。
そうしているうちに3年目くらいから実績を取れる頻度があがり、推進リーダーを担当したり、社内業績表彰を獲得することもできました。
今は結婚・引越しで銀行を退職しましたが、私の銀行員での経験を記録しておきたい&誰かの役に立てばいいなと思ったので、私がよく使っていた資産運用の商品のセールストークをまとめてみました。
過去の私のように営業が苦手な銀行窓口の人の参考になれば嬉しいです。
また、こちらの記事では「銀行員あるある」をイラストにしてまとめています。暇つぶしにどうぞ(^^)
営業の入り口のトークが重要
私が特に重視していたのは営業の入り口のトークです。
いくら商品の知識を詳しく知っていても、ロープレでうまく商品の説明が出来ていても、なかなか実績を取ることはできません。
なぜならお客さんはそもそも商品の説明を聞きに来ていない人が多いからです。
最近は保険や投資信託の関心が高まっているので、商品説明を目的に銀行に来る人も増えているかもしれませんが、
定期預金や氏名住所変更・税金・両替などを目的に来店されるお客さんが多いです。
商品の説明を聞く態勢が出来ていないお客さんに、急に商品の説明を切り出すことは難しいですし、お客さんに嫌な顔をされる可能性が高いです。
ですので、いかに通常の会話と営業をつなぐトーク、つまり営業の入り口のトークを極めてお客さんにこれから話すことに興味を持ってもらえるかが大切です。
私はいくつかの営業の入り口トークを使いまわしていました。
定期預金を使ったトーク
資産運用商品を説明する際には定期預金の説明とセットにすると一番話しやすいです。
定期預金のキャンペーンのチラシなら特に抵抗なく貰ってくれるお客さんが多いので自然な流れで会話ができます。
定期預金の金利、昔に比べてかなり下がりましたよね。
これは鉄板でした。若い人よりは過去の金利が高い時代を知っている年齢の方に使うと効果的です。
この言葉は「そうですよね~」「昔は高かったのにね」等とお客さんにうなずいてもらう(肯定してもらう)ことが目的です。
最初にお客さんに肯定してもらえば良い空気が出来るので次の会話に繋ぎやすいです。
(金利が低いことに肯定してもらえたら)
お客様の多くがそのように思われていて、どうすればお金が増えるか相談される方が多いんですよ。
○○様は何かお金を増やす工夫はされていらっしゃいますか?
「みんなが興味を持っている」「多くの人がそうしている」等という言葉に日本人は動きやすいです。
「保険や投資信託はやっていますか?」と聞くのもシンプルで良いと思うのですが、もし私が言われたら、これから営業されるというニオイがプンプンするので「何か工夫していますか?」と聞いたほうが私は会話が自然になりました。
将来の使い道が決まっているお金ですか?
定期預金で来店されたお客さまにはほぼ全員に言っていたトークです。
お客様によっては使い道がしっかり決まっている人もいると思います。
それを確認もせずに資産運用の話を切り出してしまったら迷惑になる場合もあるので、しっかり事前に確認すべきです。
もし「○○を買う資金なんです」とハッキリとした使い道があるのであれば、無理してセールスせず、少額からの投資商品などに方向転換しましょう。
ここで「うーん、特に決まってない」というお客様には以下のトークをしていました。
もし1~3年後などに使う目的がはっきりと決まっているお金であれば、定期預金が1番おススメです。
ただ、もししばらく使わないお金であれば、他にお金を増やす方法がいくつかあります。
気に入らなければ断っていただいて大丈夫なので、お客様に合っているものがあるか確認してみませんか?
私は会話の序盤ではあまり「商品」という言葉を使いませんでした。
「お金を増やす方法」「お金を増やすしくみ」などと言い換えていました。
商品=セールスという印象が強いからです。
また、「気に入らなかったら断っていいです」と私はあえて言っていました。
この言葉を言うことで話を聞いてもらえる頻度があがりました。
気楽になって「あ、そう、じゃあ聞いてみようかな」と思ってもらうことが大切です。
また「いくつかある」「複数ある」「いろいろある」という表現も大事です。
お客さんの中には資産運用=全部リスクがすごく高い商品と、ひとくくりに思っている人が多いです。
資産運用にはリスクが低いものからハイリスクのものまで様々あります。
預金ではお金が増えないので、最近はお金を増やすための商品がたくさん作られているんです。
リスクが低いものから高いものまで選択肢がいろいろあるんですよ。
お客様に合うものがあるかもしれませんので確認してみませんか?
「色々ある」+「合うものがあるかもしれないので確認しませんか?」は、結構使えます。
「あ、いろいろあるんだ、じゃあ自分に合うもの1つくらいあるかも…」と思ってもらいやすいです。
以前は定期預金はお金を増やす役割が大きかったのですが、金利が下がった今ではその役割は薄くなりました。
もし少しでもお金を増やしたいとお考えであれば、すぐに使わない一部の資金を運用するのも選択肢の1つです。
私は「おススメです!」という言い方はあまりせず、「選択肢の1つですよ。」という言い方をしておススメしていました。
おススメですと言われると、言い方にもよりますがゴリ押し感が出がちです。
また、話を聞いてもらう時、
お時間ありますか?
と、言って、「無い」と言われてしまったらもう営業できなくなってしまうので
5分で説明しますので聞いてみませんか?
などと、具体的な説明時間を提示して話したほうが「それくらいなら聞いてみるか」と思ってもらえます。
具体的な数字を使ったトーク
こちらも定期預金で来店されたお客様によく使っていました。
具体的な金額や期間を数字で話して比較すると分かりやすいです。
100万円をこのまま定期預金に10年間置いておくと、今の金利の場合〇円の利息しかつかないんですよ。
例えば10万円増やしたい時は、定期預金の場合〇年の期間が必要です。
それに比べると資産運用をしたほうがより早く・多く増える可能性があるということをアピールしましょう。
資産運用に抵抗がある人へのトーク
以前は投資信託はギャンブルのように感じて避ける人も多かったのですが、最近では将来の資金作りのために積極的に利用する人が増えているんですよ。
資産運用=ギャンブルのように思っている人も多いですよね。
そんな人にも「みんな興味を持ち始めている」「最近始めている人が多い」という話し方をすると興味を持ってもらいやすいです。
実際にNISA制度が出来たころから過去に比べて投資信託をする人が増えてきましたよね。
また、以下は元本割れする商品はしたくないというお客様に使っていたトークです。
元本割れしてお金が減るのは嫌だから資産運用はしたくない、日本円が安心だと考えて預貯金のままにしておく人が多いです。
ただ、年々物価が上がっているのに預貯金の金利はなかなか上がりません。また、消費税も上がってしまいましたよね。
このままでは日本円の価値が下がって、今買えるものが将来同じ値段で買えなくなる可能性が高いです。
それってつまり円のままにしておいても元本割れと同じような状態になってしまうんです。
日本円のまま持っていたほうが安心だと思われがちだけど、物価の上昇や金利・為替の変動などで日本円の価値が将来下落することだって考えられます。
せっかく大事に貯めていたお金の価値を減らさないためにも、一部のお金を日本円以外のものにしておきませんか?
お客さんに「このままじゃいけない」という危機感をもってもらうトークをすればお客さんは動きやすいです。
公的年金を使ったトーク
定期預金の金利が低いなどの話しの流れから
あと、老後の年金も受け取る年齢が前よりも伸びましたよね。
今後また伸びるかもしれないし、自分がちゃんともらえるか心配になりますよね。
もし年金がもらえる年齢より前に仕事をやめたらその間、無収入になりますよね‥
ちなみに、ゆとりのある老後生活には1ヶ月夫婦2人あたり◯◯円必要と言われていますが、公的年金だけだと〇〇円不足するというデータがあるんです。
この資金の準備はしていらっしゃいますか?
などと、将来の必要資金に対して不安・危機感をもってもらうと提案に繋げやすいです。
具体的な金額は生命保険文化センターなどのサイトや保険会社のパンフレットなどに記載されていると思うので確認してみてください(^ ^)
その他
保険には大きく分けて2種類あり、自分の体にかける保険と、お金を増やすための保険があります。
こちらは「保険」というと「保険はいいよ」という断り文句を言われてしまった場合などに使いました。
保険=医療保険・がん保険というイメージだけをお持ちのお客様が多く、資産運用系の保険の存在を知らない人が多いです。
「もうたくさん入ってるからいいよ」という人に上記のトークで話を掘り下げてみたら資産運用系の保険は一つも入っておらず、説明したら気に入って申込されたお客様もいました。
まとめ
以上、私が使っていたセールストークをまとめました。
一つでも参考になったら嬉しいです。
銀行の営業は幅広い商品を販売する必要があり、大変ですよね。
私も頑張って必死に営業をしていましたが、高い目標に胃が痛くなることが多かったです( T_T)
私の夫も、以前は金融の仕事で営業をしていましたが、仕事がつらく現在はお互い違う業種に転職をしました。
金融機関で事務・営業をしていた経験は他社でも活かしやすいです。
転職する際にリクルートエージェントを利用した体験談をこちらにまとめていますので、参考にしてください。
最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました(^^)
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